デジャブの原因は何？異世界との関係と起こりやすい人の特徴

経験したことがないのにまるでそれを見知っていたかのように感じる現象「デジャブ」。成人の三分の二が経験したことがあるといわれるデジャブとは一体どのような現象なのでしょうか？
今回はデジャブの原因と起こりやすい人の特徴、真逆の現象ジャメヴなどについてご紹介します。

デジャブ

デジャブとは？

デジャブとは、これまでに一度も見たことのないはずの景色や体験したはずのない状況を、まるで以前に見たり体験していたかのように感じる現象です。同様の現象は日本語で「既視感（きしかん）」と呼ばれますが、現在ではデジャブという言葉の方が一般的だと思います。

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デジャブに直面した人物はその状況を確かに経験したはずだという感覚に陥りますが、いつどこで経験したかは思い出せません。そのためデジャブは超常現象の一種のように語られることもあるようです。アメリカのテキサスA&M大学が行った調査によると、成人した男女のおよそ7割がデジャブを経験したことがあると答えています。

デジャブの語源

デジャブという言葉はフランス語の「déjà-vu（デジャヴュ）」がその語源であると考えられています。この言葉には「すでに見た」という意味があり、主に視覚を表現する言葉です。しかし、デジャブには景色などの視覚に訴えかけるものだけでなく、聴覚や嗅覚、触覚に関する体験も存在します。

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デジャブという言葉は1917年にフランスの超心理学者エミール・ブワラックによって執筆された「超心理学の将来」の中に初めて登場しました。それ以降、小説や映画作品の題材になることで現在では世界中に浸透しています。

デジャブが起こりやすい人の特徴

デジャブには体験しやすい人とそうでない人がいるといわれています。ここではデジャブが起こりやすいといわれる人の特徴をご紹介します。

①15～25歳の若者

デジャブを経験したことがある人を対象に調査した結果、これらの現象は歳をとるほどに減少していくことが明らかになりました。つまりデジャブは若者ほど起こりやすいということがわかったのです。また、若ければ若いほど経験者が多いという訳ではなく、15歳～25歳のあいだが最も多いことがわかりました。

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デジャブの原因については脳疾患などの病気を提唱する研究者も存在します。しかし、脳が健康な若者ほど体験者が多いという点で、デジャブは一般的な脳の病気とは大きく異なっているといえるでしょう。

②感受性が豊かな人

デジャブを体験する人は感受性が豊かで、周囲からの影響を受けやすい人物であるといわれています。これはデジャブを体験する人の多くが多感な思春期の中にあることからも理解できます。もちろん歳を重ねた大人の中にも感受性の豊かな人は存在します。しかし、一般的には様々な経験を経ることで外部からの刺激に強く（鈍く）なっている人がほとんどです。

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また、社会的に独立している大人とは違い、子どもや若者はより環境の影響を受けやすいといえるでしょう。

③強いストレスを受けている人

調査の結果、デジャブを体験した人はその少し前に肉体的、精神的ストレスが強くかかった状況であったこともわかっています。脳が疲弊している状態では錯覚などの混乱症状が起こる場合があることがわかっています。また、精神的なストレスも記憶障害などを引き起こすといわれています。

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デジャブを体験した人々もこれらと同じ状況だったのでしょうか？

④旅行によく行く人

デジャブを体験する人はそうでない人に比べて旅行に行く頻度が高いということもわかっています。自分の行動範囲意外に行くことは脳にとって良い刺激を与えるといわれています。これら旅行の刺激とデジャブの体験には何か繋がりがあるのでしょうか？

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先述した内容をまとめると、旅行に行くことが多く、感受性の豊かな若者が疲れているとデジャブを起こしやすいということになります。あなたや周囲の人にこの状況が当てはまる人はいたでしょうか？

デジャブの原因は？

デジャブの原因とは一体何なのでしょうか？ここでは40以上あるとされるデジャブの原因の中から特に有名なものをご紹介します。

①無意識の記憶説

精神科医であり精神分析学者でもある「ジークムント・フロイト」は、その著書の中で「デジャブとはすでに見た夢のようなものだ」と述べています。フロイトによれば人がものを見る場合、それが意識的に見たものであれば記憶され、再度思い出すことができるといいます。しかし、無意識に見た景観に関しては思い出すことができず、デジャブのような不思議な現象として現れるというのです。

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確かに私たちは意識的に見た人の顔や現象のことはよく覚えています。しかし、例えば意識せずに通り過ぎた景色を正確に思い出すことはできません。それらの景色に多少似ている程度の光景を目にした際に、それをすでに経験したことのように感じてもおかしくないのかも知れません。

②記憶のエラー説

先述した無意識の記憶説に似ていますが、こちらは意識ではなく脳の記憶方法の話です。脳はある物事を記憶をする際に、それらを細分化して各部位で別々に保存するといわれています。私たちが記憶を思い出す際には、脳によって細分化された記憶を各部位から抽出して、再度組み立てなおすという作業が行われます。

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このときに歯状回（しじょうかい）と呼ばれる記憶とエピソードを結びつける部位の働きがうまくいかないことで記憶障害が起こることがあります。これがデジャブの原因ではないかとする説です。これであれば脳が発達している大人にデジャブが起きにくく、成長途中の若者に多く発生することにも説明が付きます。また、疲れているときには脳の働きも鈍くなり、ストレス下でデジャブが発生しやすいことにもうなずけます。現在ではこの記憶のエラー説がデジャブの原因を説明する上で最も有力だといわれています。

③目の認識速度の違い説

人間の目には利き手や利き足と同じように「効き目」が存在することがわかっています。人は物を見ようとした際にはこの効き目から先に見ているため、両目のあいだには認識速度の差が発生します。この差は非常にわずかなものですが、稀に脳が混乱してしまうことがあるのではないかといわれています。これがデジャブの原因だというのです。

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これが事実であれば人は右目と左目のあいだに生まれた瞬く間の時間の差を、過去の記憶と誤認しているということになります。

④予知能力説

デジャブの原因は人間による無意識の予知能力であるとする説です。予知能力と言ってしまうと突拍子もなくなってしまいますが、これらは予測能力と言い換えることもできます。例えば明日あなたには山に行く予定があるとします。そうするとあなたは無意識のうちにこれまで行った山やテレビで観た山の風景を思い出すでしょう。

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眠っているあいだにも無意識の予測は行われ、山で行楽する自分を夢に見たりします。しかし、夢の大部分は忘れ去られているため、次の日に行った山が予測していたものに似ていた場合にはあなたはデジャブを感じることになります。これと同じように「予知夢」と呼ばれる現象も無意識での予測が現実になったものなのではないかという説が存在します。

⑤前世の記憶説

オカルト目線での話になりますが、デジャブが前世の記憶によって起こると信じる人は一定数存在しています。自分では体験した記憶がないのに確かに見たことがある景色を目撃すればそう考えることが自然なのかも知れません。事実、どのように考えても前世の記憶があるとしか思えない人々の事例は、これまでにも世界各地で報告されています。前世の記憶については関連記事でもまとめています。

関連記事：あなたの前世は何だった？輪廻転生の実例と退行催眠の方法

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デジャブの原因はこれまで40以上も考えられてきました。しかし、現在でもその正確な原因は判明していません。同じく前世の記憶や生まれ変わりの存在も否定しきれてはいないのです。

デジャブが起きることに意味はある？

デジャブが起こる原因は正確に解明されてはいません。しかし、デジャブが起こることは私たち人類が生き残る上でとても重要なことだったのではないかとする研究者も存在します。人が原始的な生活をしていた時代では、地上は当時の人類にとって未知の生物や現象で溢れていました。そのため人類は経験則からそれらが自分たちにとって危険かそうでないかを予測する必要がありました。

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初めて遭遇する生物だとしてもそれらが危険だと知っている生物に似ているという既視感があれば、過去の人類は襲われないようにその場を立ち去りました。逆に自分たちの食料になる生物に近いという既視感があれば、狩りの対象として認識したでしょう。脳を発達させた人類は既視感を働かせることで種を繁栄させてきたのかも知れません。私たちが経験するデジャブはその名残りである可能性があるのです。