その体形や巨大さに注目されがちな恐竜ですが、彼らの名前には非常に興味深いものがあることをご存知でしょうか?
今回は意外に面白い恐竜の名前とその由来についてご紹介します。
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目次
恐竜の名前
恐竜の名前の由来
恐竜たちの名前には一体どんな意味があるのでしょうか?ここでは恐竜の名前の由来をカッコいいものと変なものの2グループに分けてご紹介します。正確には恐竜ではありませんが、首長竜も含めています。
カッコいい名前の恐竜
恐竜の中には、非常にカッコいい意味の名前を持つ恐竜が存在します。ここでは名付けた人のセンスが光るカッコいい名前の恐竜をご紹介します。
①ティラノサウルス
人気の恐竜の筆頭ティラノサウルスには「暴君のトカゲ」という意味があります。また、漢訳では「暴君竜」と訳されることもあります。有名な通り名の「ティラノサウルス・レックス」のレックスには「王」という意味があり、この恐竜の人気を現すニックネームだと言えます。
出典:wikipedia,publicdomainpictures
②アンガトラマ
アンガトラマは白亜紀の地球に生息した大型の肉食恐竜です。アンガトラマの名前には「気高き存在」や「勇ましい存在」という意味があります。これは化石が発見されたブラジルに住む民族トゥピ族の言葉に由来して付けられました。
③スピノサウルス
ティラノサウルスと並んで最強の恐竜として語られるスピノサウルスは白亜紀の地球に生息した大型の肉食恐竜です。このスピノサウルスの名前には「棘のあるトカゲ」という意味があります。背中の帆を支えるために胴体から棘状の骨が生えていることに由来してこの名前が付けられました。スピノサウルスに限りませんが大型の肉食恐竜には強そうな名前を持つものが多いです。
④デイノニクス
白亜紀に生息した肉食恐竜デイノニクスは「怖ろしい鉤爪」という意味の名前を付けられました。その名のとおりデイノニクスは15cmもある鋭い鉤爪を持っていました。この爪と高い知能を駆使するデイノニクスは非常に優秀なハンターでした。
⑤ヴェロキラプトル
ヴェロキラプトルは白亜紀の地球に生息していた小型の肉食恐竜です。映画「ジュラシックパーク」で取り上げられたことにより一躍有名になりました。その名前には「敏捷な略奪者」という意味があり、高い瞬発力と狡猾な捕食者だったヴェロキラプトルの特徴を正確にとらえています。
出典:wikipedia,Salvatore Rabito Alcón
⑥タルキア
白亜紀の地球に生息したタルキアはアンキロサウルス科の草食恐竜です。体長は8m、体重は4.5tもある非常に重量級の恐竜でした。タルキアはその頭骨の大きさからモンゴル語の脳に由来して「賢いもの」という名前が付けられました。
⑦エオラプトル
エオラプトルは三畳紀の地球に生息していた小型の恐竜です。原始的な恐竜の特徴を持つことから最古の恐竜ともいわれています。エオラプトルの名前には「夜明けの泥棒」という意味があり、これは恐竜の黎明期に生息していたずる賢いハンターであることに由来しています。
⑧ギガノトサウルス
ギガノトサウルスは白亜紀の地球に生息していた史上最大級の肉食恐竜です。体重が13.5tもあったとされているこの恐竜には「巨人のトカゲ」という意味の名前が付けられました。
ギガノトサウルスはティラノサウルスの倍にあたる体重を持ちながら時速40kmものスピードで走る俊敏性も兼ね備えていたといいます。
⑨カルカロドントサウルス
カルカロドントサウルスは白亜紀の地球に生息していた大型の肉食恐竜で、名前には「ホオジロザメのトカゲ」という意味があります。ホオジロザメに似た形状の歯を持っていることが名前の由来で、サメのように非常に獰猛な捕食者でした。
出典:wikipedia,alexanderlovegrove
⑩クロノサウルス
白亜紀の海に生息したクロノスサウルスは首の長くない首長竜の仲間です。最大級の首長竜であるクロノサウルスは非常に大きな顎を持つことから、「腹の中に息子を封じ込めた」という逸話があるギリシャ神話の神「クロノス」からこの名前が付けられました。クロノスは全知全能の神ゼウスの父親です。
出典:wikipedia,Bogdanov dmitrchel
変な名前の恐竜
恐竜の中には、どうしてこんな名前を付けてしまったんだろうと思わず首を傾げたくなるような変な名前を持つ恐竜が存在します。ここでは名付けた人のセンスを疑ってしまうおかしな名前の恐竜をご紹介します。
①カマラサウルス
カマラサウルスはジュラ紀に生息していた大型の草食恐竜です。この名前には「空洞を持つトカゲ」という意味があります。名前の由来は空胞がある脊椎の骨で、これには大きな体を軽くする働きがありました。骨がこの形状をしていることでカマラサウルスは後肢のみで立ち上がり、高い位置に生えている植物を食べることができました、。
②ブラキオサウルス
大型の草食恐竜として有名なブラキオサウルスには「腕のトカゲ」という奇妙な名前が付いています。名前の由来は後肢より長い前肢です。この前肢のおかげで他の草食恐竜よりも高い位置にある植物を食べることができたといいます。
出典:wikipedia,dinosaursalldamnday
③ノトサウルス
ノトサウルスは三畳紀の地球に生息していた海棲の爬虫類です。ノトサウルスの名前には「見せかけの爬虫類」という意味があり、「偽竜」と訳されることもあります。このノトサウルスの仲間が後に首長竜に進化したといわれています。
④エラスモサウルス
世界一有名な首長竜といわれるエラスモサウルスは白亜紀の海に生息していました。8mもの長い首を持つエラスモサウルスの名前には「リボンのトカゲ」というかわいらしい意味があります。
⑤アンキロサウルス
白亜紀の地球に生息していたアンキロサウルスは骨盤でできた背中の装甲と尻尾の先のコブが特徴的な大型の草食恐竜です。この重戦車のようなアンキロサウルスの名前には「連結したトカゲ」という意味があります。この名前の由来は多くの骨で補強された背中の装甲にあるといわれています。
⑥ガリミムス
ガリミムスは白亜紀の地球に生息していたダチョウ恐竜と呼ばれる種類の恐竜です。ダチョウ恐竜の仲間の中では最大で非常に高速で走ることができました。名前の意味は「ニワトリもどき」です。
⑦スコミムス
スコミムスは白亜紀に生息していた大型の肉食恐竜です。スピノサウルスの仲間でその名前には「ワニもどき」という意味があります。その由来はワニに似た形状の頭部です。
⑧コンプソグナトゥス
コンプソグナトゥスは「かわいい顎」という意味の名前を持つジュラ紀の小型肉食恐竜です。名前の由来はその小さな体と顎で、より小型のミクロラプトルが発見されるまでは世界最小の恐竜とされてきました。
⑨プシッタコサウルス
プシッタコサウルスは二足歩行する小型の草食恐竜です。この恐竜には「オウムのトカゲ」という意味の名前があり、鳥のようなクチバシがその由来です。プシッタコサウルスはその体に羽毛が生えていたことがわかっており、私たちのよく知る恐竜からはかけ離れた姿をしています。
⑩ステゴサウルス
ステゴサウルスはジュラ紀から白亜紀にかけて繁栄した有名な草食恐竜です。その名前には「屋根に覆われたトカゲ」という意味があります。これはステゴサウルスが発見された当時に背中の骨板が確認できず、亀のような甲羅に覆われていたと想像されたことに由来します。
⑪アレクトロサウルス
アレクトロサウルスは白亜紀の地球に生息していた肉食恐竜です。当時の生態系の頂点に位置していた非常に強力な捕食者でしたが「一人ぼっちのトカゲ」を意味する可哀想な名前が付けられました。
⑫ガソサウルス
ガソサウルスはジュラ紀の地球に生息していた小型の肉食恐竜です。この恐竜には「ガスのトカゲ」というおかしな名前が付けられていますが、中国のガス会社が化石の発掘に貢献したことがその由来です。
⑬クリプトクリドゥス
クリプトクリドゥスはジュラ紀の海に生息した首長竜の仲間です。この水棲爬虫類には「秘密の類似」を意味する不思議な名前が付けられています。
⑭イリタトル
白亜紀の地球に生息していた肉食恐竜のイリタトルには「苛立たせる存在」という意味の奇妙な名前が付けられています。この名前は化石商人のねつ造により不自然な状態で化石を手に入れた研究者が腹を立てたという逸話に由来しています。
いかがでしたか?普段は気にすることのない恐竜の名前ですが、意外な意図を持って付けられていることがわかりますね。彼らの名前に着目することでこれまでとは違った目線で恐竜たちに興味を持つことができると思います。